ドイツやシンガポールがグリーン国債を発行するなど、世界各国で脱炭素に向けた取り組みが加速する中、日本政府は2月、「GX(グリーントランスフォーメーション)経済移行債」の個別銘柄として、世界初のトランジション国債となる「クライメート・トランジション利付国債」を発行する予定です¹。
昨年開催された主要7カ国(G7)首脳会議(広島サミット)では、G7として初めて、トランジション・ファイナンスの重要性が確認され、グローバルで関心が高まっていることを印象付けました。
今後政府では、閣議決定に則り、令和5年度以降10年間にわたり、20兆円規模のGX経済移行債の発行を予定しており、予定通り発行された場合、日本のESG債市場の規模は、飛躍的に拡大することが予想されています。
経済産業省では、世界全体のCO²排出量の半分を占めるアジアにおいて、グリーン・トランスフォーメーションの実現は極めて重要との見方を示しており、日本における成果が、アジアにおけるトランジション・ファイナンスの展開につながることを期待しています。